映画「ハウス・ジャック・ビルト」公式サイト » INTRODUCTION

『奇跡の海』(96)でカンヌ国際映画祭グランプリ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)で同・パルムドールを受賞。輝かしい受賞歴を誇る一方、『アンチクライスト』(11)や『ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2』(13)などあらゆるタブーに物怖じせず大胆なテーマに切り込み、観る者を挑発するかのような作風で常に物議を醸してきたラース・フォン・トリアー監督最新作『ハウス・ジャック・ビルト』が遂に日本公開。問題発言をしたことでカンヌから追放処分を受けたトリアーは、本作のアウト・オブ・コンペティション部門出品で7年ぶりのカンヌ復帰を果たす。ところが、公式上映では観客の想像をはるかに超えた過激な仕上がりゆえ途中退出者が続出、一方で上映終了後には、盛大なスタンディングオベーションがわき起こり、賛否まっぷたつの異様な興奮に包まれた。

主演に『クラッシュ』(06)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマット・ディロンを迎え、共演にユマ・サーマン、ライリー・キーオ、ジェレミー・デイビス、そして惜しくも先頃逝去したブルーノ・ガンツほか、豪華個性派俳優が脇を固める。さらに、劇中ではジャックが敬愛するピアニスト、グレン・グールドの演奏風景、デヴィッド・ボウイの「フェイム」といった映像フッテージやヒットナンバーをフィーチャー。トリアーの過去作の場面をモンタージュしたシークエンスにもド肝を抜かれる。

ちなみに本作の題名は、一節ごとに歌詞が長くふくらんでいくマザーグースの積み上げ歌『This is The House That Jack Built』から付けられている。世界で最もセンセーショナルな鬼才が、キャリアの集大成のごとく打ち立てた“神をも恐れぬ”衝撃と戦慄の大長編。アメリカでは業界団体MPAAの審査によって修正版で上映されたが、日本では無修正版での公開が決定した。

 映画史上まれに見るほど異常な主人公ジャックを演じるのはマット・ディロン。1980年代にハリウッドの青春スターとして一世を風靡し、人種差別主義者の警官を演じた『クラッシュ』(04)ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたスター俳優が、持ち前のダークなカリスマ性を存分に発揮し、予測不可能な言動と恐ろしくも魅惑的なオーラで観客を圧倒する。

 不運にも劇中でジャックとめぐり合う登場人物たちにも、豪華キャストが配された。冒頭間もなくまさかの運命をたどる最初の被害者役に、『ニンフォマニアック Vol.1』でも強烈なインパクトを残したユマ・サーマン。全編にわたってジャックと対話を交わし、クライマックスに姿を現す謎の人物ヴァージを、『ベルリン・天使の詩』『ヒトラー ~最期の12日間~』の名優ブルーノ・ガンツが演じる。加えて、『アンダー・ザ・シルバーレイク』のライリー・キーオ、TVシリーズ「THE KILLING/キリング」のソフィー・グローベール、『プライベート・ライアン』『ドッグヴィル』のジェレミー・デイヴィスらの個性派が、それぞれ衝撃的な役どころでお目見えする。

 そして前作『ニンフォマニアック』で世界中を驚嘆させたトリアーのストーリーテラーとしての変幻自在の技巧、イマジネーションは今回も健在。ジャックが敬愛するピアニスト、グレン・グールドの演奏風景、デヴィッド・ボウイの「フェイム」、レイ・チャールズの「旅立てジャック」といった映像フッテージやヒットナンバーをフィーチャー。